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2. 準備
準備のうちで、機体の点検・手入れは絶対にかかせない。その機体の本来の性能を出すには、翼表面の手入れがたいせつである。最新の機体は層流翼を使用しているので、表面の凸凹、ゴミ等の付着による性能低下、すなわち、表面の乱流層が実際よりも早目に発生し、予定よりも抵抗係数が増加する。これによって計算よりL/Dが悪くなる。
計器
(1)昇降計の感度調整
時計・腕時計のほかに、手軽に操作できるようなストップウォッチを計器盤の近くに置き、平均上昇速度を計る。
(2)羅針盤の磁差修正
これはあまり大きい誤差がなければ問題はないが、一応知っておく必要がある。特に、50km程度の飛行では地形で見当がつく。しかし、雲中飛行が予測されるときは、羅針盤はもちろんのこと、人工水平儀等もチェックし、飛行中でも完全に操作できるように慣れておく。
(3)無線機のチェック
電源の点検と使用周波数のチェックを行なう。基地との連絡用の周波数は、実際に送受信してチェックする。電源が他の装置と共同している場合には、電流容量を充分に考えた電池を搭載する。アンテナのセットは、気流のことを考え、抵抗が最小になるような向きにセットする。また、気流にさらされ
ている場合には、接着テープなどによって。しっかりと装着する。
飛行中にチャンネルを切り換えることがあるが、操作できるような位置に、無線機をセットする。

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